相談センターの発足
1988年9月、東京都の東部地域の5つの労働組合が協力して、解雇や賃金不払いなど地域の労働者の労働、生活、法律、医療などの相談の解決と労働組合結成を援助するため、東京都葛飾区青戸に労働相談センターを開設しました。
ビラまきやタウンページで宣伝
当時は労働相談の宣伝のため、駅頭や団地でのビラまきで相談を呼びかけていましたが、年間数十件の相談にとどまっていました。
1993年7月にはじめて、東京東部地域の電話帳(タウンページ)に広告を掲載しました。それ以降、徐々に相談が増え始めました。その後タウンページでの広告は首都圏に範囲を広げました。
インターネットでホームページを開設
1995年からは労働相談センターの運営を東京東部労組だけで行うようになり、翌96年9月には、インターネットに労働相談センターのホームページを開設しました。
そうすると、相談センターには地域にとどまらず全国各地から、さらには世界各地に駐在する日本人労働者からも相談が来るようになり、メール、電話による相談件数は飛躍的に増加しました。そのためそれに対応できる、全国どこでも、だれでも、一人でも入れる労働組合「ジャパンユニオン」を1999年末に設立しました。
労働相談ボランティアの募集をはじめる
2004年1月から、「労働相談ボランティア」の募集をはじめました。インターネットや行政機関、ボランティアセンターなどを通して、「あなたの社会貢献の力で労働問題の解決を!」と呼びかけました。
2007年5月には、労働相談ボランティアは登録メンバーが100名を超えました。そのうち、事務所に通勤して労働相談に従事してくれているボランティアが12名、自宅でメール相談に従事してくれているボランティアが27名となっています。その後それぞれが増えています。
2017年1月には労働相談ボランティアの登録メンバーは535名になりました。
NPO法人(特定非営利活動法人)として独立した活動を開始
2004年7月に労働相談センターは東京都のNPO法人(特定非営利活動法人)の認証を受け、「NPO法人労働相談センター」が発足し、独立して事業を行うようにしました。
専門家のご協力をいただいています
労働相談に関係する専門家の方々が、NPO法人労働相談センターの活動にご理解とご協力いただいています。
相談センターに「ご協力をいただいている方々」 は次のとおりです。(敬称略)
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弁護士 宇都宮 健児
弁護士 五百蔵 洋一
弁護士 井上 庸一
弁護士 加藤 晋介
弁護士 玉木 一成
弁護士 佐々木 幸孝
弁護士 河村 健夫
弁護士 倉内 節子
弁護士 村田 智子
弁護士 山崎 新
弁護士 上杉 崇子
弁護士 竹内 留美
弁護士 笹山 尚人
弁護士 滝沢 香
弁護士 指宿 昭一
医 師 平野 敏夫
医 師 久保田 哲代
産業
カウンセラー 大村 夕子
性暴力被害
支援看護師 三田村 博子 |
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日曜労働相談をはじめる
2006年5月からNPO法人労働相談センターでは懸案であった「日曜労働相談」を労働相談ボランティアとセンターのスタッフの協力で開始しました。それまで平日にしか対応できなかった相談が日曜日にできるようになり、多くの切実な要望に応えられるようになりました。
相談ポスターをつくり地域にはる
2006年10月、地域の労働者に労働相談を呼びかける「あなたは、間違ってない。」とのポスターを作成し、ラーメン店・そば屋・すし屋・喫茶店など飲食店、理容店・美容院・魚屋・書店・時計店・自転車屋など地域の商店、ハローワーク・公民館・区役所など行政機関、組合員自宅その他に貼付をお願いしました。その結果、貼付ヵ所は06年末までで36ヵ所に上ります。そしてポスター経由の労働相談が少しずつ出始めています。
独自ドメインの取得
また2006年12月、それまで使用していたプロバイダーの閉鎖に伴い、独自ドメインを取得した本格的なサイト活動を開始することとなりました。
労働相談センター・スタッフ日記の立ち上げ
さらに2005年9月から、ブログで「労働相談センター・スタッフ日記」を立ち上げました。その後、翌2006年7月以降、旅行添乗員・旅行業界と「紳士服のコナカ」で不満と怒りの声が続発し、相次いで労働組合の結成につながりました。
一昨年2015年の相談が過去最高に
一昨年2015年の労働相談は8597件でした。これは過去最高の相談数です。そのうち月間相談数が700件を超える月が8ヵ月あり、なかでも3月、4月、6月は800件を超えました。
これら過去最高の相談は、労働者に降りかかるトラブル、それに伴う苦悩、不幸が増加していることを示すことですが、同時にそれだけではなく、その不幸に屈することなく闘い、納得出来る解決を求める労働者が増加していることをも示していると思います。
詳しくは「労働相談センター・スタッフ日記 」を見てください。
NPO法人労働相談センター 2015年労働相談の特徴
労働相談ボランティア
2017年1月には労働相談ボランティアの登録メンバーは535名になりました。
今日ではもう労働相談ボランティアの活動なしには日曜労働相談、メール・電話・面接相談などあり得ません。ここであらためてご協力に感謝します。
「ホームページ制作委員会」の発足
労働相談へのもっとも開かれた窓口となるホームページ。その中身もさることながら、検索サイトの上位に位置づけるための工夫は絶対に欠かせません。
その対策を担うプロジェクトチームとして、2012年7月「ホームページ制作委員会」を立ち上げました。よりアクセスしやすく、より見やすく・親しみやすく、より機能的なホームページを目指し、より多くの皆さんにご利用いただけるよう、さらに練り上げていきたいと考えています。
NPO法人労働相談センターを支える会、『労働相談全国ガイドブック』
「NPO法人労働相談センターを支える会」運動(役員体制の確立等組織の充実、「総会」の開催、加入勧誘行動など)や『労働相談全国ガイドブック』の作成、働く者の労働出張講座、各種統計データの公開などにさらに力を入れていきたいと思います。
「女性労働相談デー」の開催
2013年3月3日、国際女性デーにちなみ、女性による女性だけの労働相談日「女性労働相談デー」を開催しました。クラマエ法律事務所所属の女性弁護士3名にもご協力を仰ぎ、社会保険労務士、産業カウンセラーなどの資格を保持する労働相談ボランティアも交えて、面談11件、電話23件の相談に応対しました。引き続き、2014年3月2日、2015年3月8日、2016年3月6日にも実施し、好評を博しています。
労働相談見学会・労働組合加入説明会・労働相談ボランティア説明会
今年になってから、日曜労働相談の開催日に、労働相談見学会・労働組合加入説明会・労働相談ボランティア説明会を開催しています。 案内はこちらです。
労働問題・社会問題を「労働組合で解決する」
私たちは労働相談を受けるにあたって、労働問題・社会問題を「労働組合で解決する」こと、社会の閉塞状態を突破する武器としての労働組合を繰り返し訴えてきました。昨年も多くの相談者が労働相談センターのアドバイスのもと、各地の地域労働組合・ユニオンに加入して闘い、大きな成果を上げました。
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